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UPDATE 2008.2.6 : 
 日経アーキテクチュア No.866 
 新建築住宅特集 2008年 2月号 

【 新建築住宅特集 2008年 2月号 】 新建築社 2,000円

新建築住宅特集 2008年 2月号

特集[環境からの視線]

住宅のあり方を環境問題の視点で捉えようとの意図で企画された特集。記事は以下の5本で構成される。

「木材の循環利用を考える」
  中島史郎(建築研究所)
「住宅に求められる『RE*GREEN』の発想」
  赤池 学(ユニバーサルデザイン総合研究所所長)
「呼吸空気と殺虫剤」
  加藤信介(東京大学生産技術研究所附属計測技術開発センター長)
「ユビキタス・コンピューティング」
  越塚 登(東京大学大学院情報学環)
「短期集中連載:バイオマス利用から建築を眺める」
  野城智也(東京大学生産技術研究所教授)

「木材の循環利用を考える」では、比較的形状の整っている枠組壁工法住宅の解体材に注目。その約75%が日本農林規格が格付けする「バージン材」と同等だという。ただし、良質な材を得るための解体には通常の1.5倍から2.5倍の時間がかかり、選別と評価にも手間を要することから、リユースが活発にはならないジレンマを指摘する。

「住宅に求められる『RE*GREEN』の発想」では、気候に合わせて呼吸する土壁、日光を微妙に遮りながら室温を保つ障子など、日本の伝統的な家づくりを再認識・再評価することを提言。シロアリが排泄物と泥を混ぜてつくるアリ塚の合理的な保温性や換気機能などにも言及し、住宅へのバイオマス資源の利用の可能性を積極的に追求すべしと説く。

特集の「まとめ」にあたる「バイオマス利用から建築を眺める」では、日本のバイオマスの利活用の現状を総論的に解説。「地球環境時代における物質利用の合理性と建築の論理を整合させていこうという思考方法が、私たちには求められている」とする。

「環境からの視線」というあまりに大雑把な括り方をしているためだろうか。記事間に共通のテーマがなく、この特集が住宅と環境問題をどう結び付けようとしているのかが不明確。また、それぞれの記事は問題の提起にとどまり、解決策の提示がないか、あっても具体性に欠けるうらみがある。

ただし、「バイオマス利用から建築を眺める」にある「建築をマテリアル・フローの系だけではなく、エネルギー・フローの系や水利用の系としてもとらえるべき」という主張には興味をひかれなくもない。この特集が単発の企画なのか複数回にわたるのかは不明だが、同連載の次回以降で、エネルギー・フローや水利用の観点からどのように「建築を眺める」のか、期待したい

今号の評者 ── 建築&住宅メディア研究会 今野靖人(こんのやすひと)
フリーランスライター。各種広告コピーから旅行ガイドブック、新作落語の脚本までジャンルを問わず執筆。
※この雑誌の内容は、【 JDNデザインマガジン 新建築住宅特集
※さらに詳しい内容は、ブログ「建築雑誌オールレビュー


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